平成13年6月30日当社御神前で結婚式を挙げられました西城秀樹さんが、平成30年5月16日急性。
以前より脳梗塞の病で苦しんでおられました事を知り、当社でも毎日病気平癒のお祈りを致して参りましたが、願いが叶わず残念でなりません。
今はただお疲れ様でしたと申し上げる次第です。
結婚され3人のお子様にも恵まれた幸せの絶頂期の中、2度の脳梗塞という病魔に侵された心中は想像以上のものがあったと思います。
しかし、ある雑誌の記事を見て驚きました。それは平成28年12月に発売された文藝春秋への西城さんのメッセージでした。

【病気になる前は「カッコよくあることが務めだ」と信じていたし、2度めに倒れたあとは「こんな姿は誰にも見せたくない」と落ち込みました。しかしいまは、たとえ不自由でも、ありのままの姿を見てもらえればいい。むしろ、ちゃんと見てもらいたい。そう思えたら、とても楽になりました。脳梗塞やほかの病気と戦う人を勇気づけられたら
――それがぼくの生き甲斐です。最初に脳梗塞で倒れるまでが1度目。また倒れるまでが2度目。そしていまは、3度目の人生だと思っています。価値観を変え、大切なものに気づかせてくれたという意味で、ぼくは病気に感謝してるんです。病気にならずに気がつけば、もっとよかったんですけどね。】
こんな言葉があります。「病気をしてどう変わったか、何を悟ったか。」

西城さんは幸福の絶頂から不幸のどん底に落とされた中で、その底に何か光を見つけられたのではないかと思いました。普通の人でしたら病気を恨み、運命を恨み、神を恨んでもおかしくありません。
しかし、その中から光を見つけられた人生は、幸福な人生であったのではないでしょうか。
西城秀樹さんが安らかなお気持ちで天国に帰られます事をお祈り申し上げ、奥様と3人のお子様の健康と幸福をお祈り申し上げます。                        
          平成30年5月17日                 白濱神社 宮司 原嘉孝      

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